© Natalia Golubova

ラトビアのレストランが2023年に初のミシュランの星を獲得した際、地元の人々は驚きませんでした。訪問者が地元の農産物の質の高さに驚嘆する声をよく耳にします!たとえば「なんていい香りのトマト」「本当に新鮮」「このディル大好き!」といったコメントが聞こえてきます。さらに、チョコレートとニンニク、黒スグリとヤギのチーズ、ナナカマドの実とカボチャの種といった意外な食材を独創的に組み合わせ、腕利きのシェフたちはこれらの濃厚な味わいをより一層引き立てています。

最初の受賞から1年後の現在、別のレストランJohn Chef’s Hallが一つ星を獲得しました。Max Cekot Kitchenは星を維持し、Pavāru mājaはサステナビリティに関するグリーンスターを維持しました。3つのレストランが手頃な価格で優れた料理を提供するビブグルマン賞を続けて受賞、さらに26のレストランがミシュラン選出リストに加わりました。これにより、ラトビアは世界のグルメマップにおいて確固たる地位を築きました。

では、この国際的な評価は、これまでのところ星付きレストラン、シェフ、そしてその背後にいる大きなチームにどのような影響を与えてきたのでしょうか?Max Cekot KitchenとPavāru mājaのチームに尋ねました。

© Natalia Golubova

© Natalia Golubova

© Natalia Golubova

Max Cekot Kitchen、需要増加に応じ店舗拡大へ

ヘッドシェフ兼創業者Maxim Cekot(マキシム・ツェコット)にちなんで名付けられたリガのMax Cekot Kitchenは、ラトビア初のミシュラン星付きレストランとなりました。元工業地帯の人目を引かない場所にあるこの素晴らしい店では地元産の食材が定番であり、マキシム氏は多くの料理をテーブルの横で仕上げます。

チームによると、星を獲得した影響はすぐに現れ、最初の数ヶ月は予約で満席になり、熱心なグルメたちが次々とウェイティングリストに加わりました。「多く地元のゲストが、私たちが本当に星に値するのかどうかを『試そう』と訪れました」と、共同オーナーのNatalja Cekote(ナタリヤ・ツェコテ)氏は語ります。そして、その星は観光客を惹きつける強力な魅力にもなっています。

この需要増加により、レストランは建物の別の階に拡大することになりました。顧客は1階でシャンパンとオードブルを楽しみ、その後2階へと移動します。あわせて、チームの規模も2倍に拡大しました。

© Pavāru māja

Pavāru māja、意識的な食事体験を提案

グリーンスターを獲得したPavāru mājaは、その料理の卓越性だけでなく、持続可能性への取り組みも評価されました。景勝地のLīgatne(リーガトネ)という村に位置し、サワーチェリーや黄カブといった旬の食材を大切にし、地元の生産者や供給業者と連携、そして食品廃棄物の削減に積極的に努めています。

オーナー兼シェフのĒriks Dreibants(エーリクス・ドレイバンツ)氏は、この栄誉がレストランにもたらした意義を語ります。グリーンスターはチームが正しい道を歩んでいることを再確認させるだけでなく、「お客様はサステナビリティについて話すことを楽しんでいます。Pavāru mājaで食事をする理由の一つは、お客様がサステナビリティを支持しており、同じ哲学を共有するレストランで食事をすることが自分たちにとって重要だと感じているからです」とドレイバンツ氏は言います。グリーンスターと一緒に写真を撮るのも人気です!

レストランの新たなステータスは国際的な認知度を高め、チームは新たな人脈を築き、他のミシュラン星付きレストランとの交流研修旅行を手配できるようになりました。さらに、数多くの高品質な食材生産者がPavāru mājaにアプローチし、自社の製品を料理に使ってほしいと考えています。そしてもちろん、この星は海外の食通たちの関心も高めています。

© Natalia Golubova

ラトビアを巡る美食の旅を計画しましょう!

「ラトビアやバルトの国々には、世界の美食家にとってまだ見ぬレストランが眠っています。天然の地元食材と、それらを活かした多種多様なオーガニック料理は他に類を見ません」とドレイバンツ氏は語ります。また、ラトビアが提供する味は世界中どこを探しても見つからないと彼は断言します。「例えば、Pavāru mājaでは、ドングリを使ったデザートや、菜種油と白樺シロップを添えた自家製のリークブレッドといった、他では決して味わえない料理をお楽しみいただけます。私は数多くのレストランを訪れましたが、このような組み合わせは他にはありません」

「新しい味との出会いと、ラトビアならではの食文化体験を求めて、ぜひラトビアにお越しください。才能溢れるシェフが腕を振るう新しい素晴らしいレストランもあれば、長年の歴史を経てその価値が認められてきた老舗もあります。もちろん、さらに急速に発展し、常に新しいコンセプトや味を皆様にご紹介できるようになるのが理想ですが、この国の人口規模を考えれば、ラトビアのレストランシーンは目覚ましい発展を遂げていると言えるでしょう」とツェコテ氏は付け加えます。

ミシュランガイドは、リガ、Cēsis(ツェーシス)、Līgatne(リーガトネ)、Valmiera(ヴァルミエラ)、Liepāja(リエパーヤ)、Jūrmala(ユールマラ)、Tērvete(テールヴェテ)などを巡るラトビアのグルメ旅を計画するのに最適なツールです。掲載されている多くのレストランは、ラトビアやその地方の食材を活かした料理を提供していますが、中には国際色豊かな料理を楽しめる店もあります。例えば、ビブグルマンを受賞したSnatchはイタリア料理、Shoyuは日本料理を提供しています。召し上がれ!