ラトビアの民謡であるダイナは、最大の国宝の一つであり、「第二のラトビア聖書」とさえ呼ばれていることをご存知でしたか?
四行詩のダイナは、古代ラトビアの知恵が詰まった、ラトビアの日々の暮らしを描いた詩で、何世紀にもわたって受け継がれてきました。ダイナはラトビアの文化遺産の一部であるだけでなく、ラトビアのアイデンティティの力強い象徴としても認識されています。
なぜこれが本当に特別なものとなっているのでしょうか?120万曲以上のダイナは1000年以上も前に作られました。口頭で世代から世代へと伝えられ、ダイナは祝祭、日々の仕事、そして人生観の一部でした。この民謡は、ラトビアの人々が経験してきたのと同じ歴史の流れを物語っています。
世界で民謡の収蔵庫はわずか3つしか存在しません。その中でも、ダイナのコレクションである「民謡の戸棚」はユネスコの「世界の記憶」プログラムに登録されました。
ラトビアの人々は、多くの優れた人物がダイナの保存に生涯を捧げたことを誇りに思っています。まずラトビアの民謡を体系化し出版した「ダイナの父」であるKrisjanis Barons(クリスヤニス・バロンス)から始まり、アメリカ系ラトビア人の学者であるIeva Szentivanyi(イエヴァ・ゼンティヴァニ)は20年以上にわたってダイナを英語に翻訳しました。ラトビアの詩人Velta Snikere(ヴェルタ・スニケレ)もダイナを翻訳しました。彼女は、ダイナは海外に住むすべてのラトビア人と、文化遺産を深く知りたいと願う外国人のための素晴らしい贈り物であると考えていました。彼女の夢は、2000曲のダイナを翻訳することです。
民俗学者のラトビア元大統領、Vaira Vīķe-Freiberga(ヴァイラ・ヴィーチェ=フレイベルガ)も、ラトビア人にとってダイナは文学的伝統を超えた存在であることを認めています。これらの歌は、ラトビア人のアイデンティティの核を形成するものであり、歌うことはラトビア人を特徴づける重要な要素の一つとなっています。
この知恵を胸に、国の象徴を大切に守り、ラトビアの民謡・ダイナという豊かな文化遺産について世界にさらに知ってもらうよう呼びかけましょう。